クララオンラインの提供する“HCI as a Service”「Clara Cloud(クララクラウド)」は、前述の「そっくりそのまま」を実現する、オンプレミスとクラウドの“良いとこ取り”サービスだ。NutanixのHCI(ハイパーコンバージドインフラ)を月額サブスクリプション型で提供するもので、購入すると数百万円から数千万円のコストがかかる同製品が初期費用不要で利用できる。
同サービスのメリットとして小松氏が強調するのが「既存システムの改修が不要」という点だ。「改修によるサービスのデグレードでビジネスに悪影響が出たり、システムの仕様変更に伴うユーザー部門への研修を実施したりする必要がありません。IT部門もビジネス部門も負荷なくサーバのリプレースができます」(同氏)。
また小松氏は、5年に1度のリプレースで起こりがちだった過剰投資についても「Clara Cloudなら心配不要です」と自信を見せる。
「ディスクやノードの追加が迅速にできるため、ビジネスの勢いに即応するシステム展開が可能です。現状に必要なリソースで利用し、事業が成長したときに拡張すれば良いのです」(同氏)
現在、Clara Cloudの利用方法には「専用クラスタプラン」と「LGプラン」の2種類がある(2020年3月時点)。専用クラスタプランは最小3ノード構成で月額75万円~。小松氏によれば「20台前後のレガシーサーバを所有している環境であれば、こちらのプランがお勧め」だという。
一方、LGプランは専用クラスタプランよりも小規模な利用を見込むユーザーを対象とした共有サービスだ。月額2万5000円から利用可能で「まずはLGプランから始めてクラウド移行するサーバの適用を広げ、物足りなくなったら専用クラスタプランでNutanixの全てを活用していただける」(小松氏)ものだ。
2020年4月にはニュープランの提供を開始する予定だ。専用クラスタプランとLGプランの中間に当たるサービスで、ユーザーのよりシームレスなシステム成長を支援するという。